2012年12月2日日曜日

12/1プレイログ:テラミスティカ

GMで購入したボードゲームもほぼほぼプレイ済みになったのだけれど、唯一消化していなかった最後の大物「テラミスティカ」

友人の引っ越し祝いと年末恒例の鍋会に合わせてついにテラミスティカを囲むことに。

今回は大物ということでテラミスティカ単体なのにボリュームのある記事にw




【参加】ぴーやま、AZ、ジーツカ、私


テラミスティカ Terra Mystica 
http://boardgamegeek.com/boardgame/120677/terra-mystica



今年のエッセンお披露目ゲームの中でも高い注目を集めていたテラミスティカ。

個人的にツォルキン、蟻の国、キーフラワー、カッラーラの宮殿と合わせて2012エッセン五傑と勝手に呼んでいる。

国内では三鷹のボードゲームショップ、テンデイズゲームズさんでお取り扱い中だ。


さて、どんなゲームか軽く紹介しようかと思ったけどこれがなかなか難しい。

とにかくボードゲームでよく扱われる要素、ルール、メカニクスがふんだんに盛り込まれている。
やや極端な言い方をすれば一つ一つの要素が単体でゲームにしていいくらいの要素であり、それがたくさん盛り込まれているのだ。


まず、メインボード

7色に塗られたヘクスタイルで占められたボード。ゲームはこのヘクスタイルの陣取りを中心に展開する。勿論これだけが要素ではない、テラミスティカ要素その1「陣取り」くらいのイメージでもいい。

テラミスティカはこのメインボードとこんな感じの個人ボードを基本に構成される。


個人ボードは7色14種存在し、それぞれに個性がある。この個性を活かしながらゲームを進めて行くのが悩ましくも楽しい。



ゲームの進め方は7種+パスの計8種のアクションから1つを選びアクションをする。アクションを完了したら隣の人がアクション、と続けてゲームは進んでいく。全員がパスしたらラウンド終了。これを6ラウンド回したらゲームが終わる。


アクション各種は、やってみると意外とシンプルだが説明するとどうしても要素大盛り気味に見えてしまう。せっかくなので軽く解説。


1.建物の建設と土地の変換
建物は個人ボードの色のタイルにしか建設出来ない。さらに自分の建築済みの建物に隣接しないとならない。
勿論、初期設置で2個ほど建物を建築した状態で始まるのだが、メインボードを見るとヘクスタイルは同色で連結されてはいないことがわかる。
つまりいきなり建物を建築出来ない事態に陥るw

これを解消すべくヘクスタイルを自分の色に変換するアクションが必要になる。使うのはスコップである、スコップ熱い。


スコップを使って色を変えて建物の建築ができるようにするのだが勿論スコップはリソースがかかる。
リソース配分に気をつけながら土地の色を変換して建物を増やしていく流れだ。

2.スコップ改良
スコップを改良するとスコップにかかるリソースの効率が良くなる。より少ないリソースでスコップが使える。
しかし勿論スコップの改良にも別のリソースが必要だ。

3.舟の改良
メインボードをみると川が流れている。この川はヘクスタイルを分断して隣接とみなさないお邪魔要素なのだ。だが舟に投資して舟を改良していくことでこの川を超えて隣接とみなすことができるよううになる。
陣を広げてくことをはじめ中々便利な要素である。
勿論リソースが(ry

4.増築
建てた建物の増築
増築すると色々いいことがある。
例えば個人ボードの特殊スキルが解放されたり、獲得リソースが増えたりなどだ。
勿論リソースが(ry

ちなみに増築は2回目で分岐する。

写真で下側の分岐、立方体風の建物が砦。
右側の分岐、円柱風の建物が神殿でさらにその先の増築が聖域だ。
増築が2ラインに分岐するというのもなかなか熱い要素だ。

1-4はメインボードに建物を建築することを中心としたアクションだ。陣取り要素を中心に手を進めていく過程では必ず通ることになる。

5.修道会への派遣
テラミスティカのリソースの中にもミープルがある。手に入れたミープルは修道会に派遣することができる。修道会は4つの派閥(要するに4色のレーン)になっている。


ミープルを派閥するとこのレーンにおける自分のコマを進めることができる。勿論各色伸ばしておくとお得で、ラウンドごとにボーナス要素があったり最終勝点にもつながる。
ボードゲームによくあるメインボード脇の第二のレースゾーンだ。
ちなみに各レーンおけるミープルの数は限られておりちょっとした競争でもある。

6.パワーアクション
メインボードの下に6つのアクションエリアがある。リソースがもらえたりお金がもらえたり割とシンプルな要素。これをパワーというMPみたいなポイントを使ってアクションする。
パワーはテラミスティカの特徴の一つでもある。


うまく文章で表現するのが難しいが、パワーは3つの皿を巡る紫色のコマで表される。3の皿に乗ったものがアクション用のリソースとして利用可能になる。
コマは1の皿から2の皿へ、2の皿から3の皿へと押し出し形式で巡って行く。

例えば1の皿に5個2の皿に7個ある状態でパワー10を獲得する。

するとまず1の皿にパワーが充填されるイメージで5個が2の皿に移る。
コマが5個動いたので残りの獲得パワーは5だ。



今度は2の皿、残った5パワーが充填されて5個のコマが3の皿に移る。
これで3の皿にパワーコマが5個になった。


この状態でこのプレイヤーは5個のパワーコマを使うアクションまでが出来る。
使ったコマは1の皿に移りまたパワーの充填を待つのだ。
例えばさっきの状況から3コマ使うとこんな感じだ。




パワーの作用は必ず1の皿から処理されるので1の皿のコマが無くなって、やっと2の皿にパワーが作用する。3の皿にパワーを溜めていくのは中々大変だ。

こんな感じで3の皿に溜まったパワーを使ってアクションを行うのがこの6である。


7.特別アクション
個人ボードで個別にある特殊スキルやボーナスタイルにて発動する追加アクションなどを実施。
種族個別の特殊スキルはバラエティに富んでいてなんともワクワクする。


8.パス
パスしたら次のスタートプレイヤー、あとボーナスタイルの選択の優先権などが付与。早めのパスも時には必要。


この8種のアクションに加えてちょっとした要素も複数あって面白さが深まる。

勝点は、増築や特殊スキルに加えてラウンド毎に変わる要素からも入る。これによりラウンド毎に目指す進捗経路が変わりジレンマと多様性が産まれる。

ラウンド終了後に最大陣地の確認をし上位三人に得点、修道会レーンの進捗を確認して各上位三人に得点。こんな感じでゲームは終わる。





陣取り、リソースマネジメント、コマ置きレース、パワー運用、特殊タイルの獲得、個別スキルのあるボードの運用、ステータスレベルアップ…
これらそれぞれが単体でボードゲーム一つができてしまいそうなメカニクスが盛り込まれてい且つバランスよくまとまっているのがテラミスティカだ。
ワクワクせずにはいられない。

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ではプレイログ。

このゲーム、初回プレイ用に推奨される個人ボードなどがある。はじめての人でもわかりやすい構成が用意されているのだ。

無論我々はそんなもの無視だ。


インストを終えておもむろにメインボードをひっくり返す。

メインボードの裏には12種族のイラストが描かれているのだが満場一致で「顔で決める」ことにした。


ということで
ジーツカは魔女

ぴーやまは混沌の魔術師

AZは錬金術師

私は行者


通称、ダルシムだ。


ダルシムの能力は「絨毯飛行」ミープルコマを一つ消費して1へクスタイル離れたところに建設などが可能で、ついでに勝点も入る。その代わり船が使えない。
何というトリッキー、何というヨガテレポート。


さてスタート、見てわかるように猛烈に綺麗で質の高いコンポーネントたち!「これは高くても納得だよなー」と砦のコマを弄ぶ。



第一ラウンド、混沌の魔術師ぴーやまが猛烈な増築を行う。いきなり2段階目の増築に成功し砦を建立。これにより混沌の魔術師の特殊スキルが解放され2連続アクションが出来るように。
ぴーやま盛り上がる。

しかし、序盤過ぎて出来ることが少なく「連続アクションですることねえよwww」と余ったアクションでパスコールする始末。「これがシームレスパスだ」と迷言が炸裂


2-3ラウンド目くらい。


緑の勢力、魔女のジーツカと黄色の勢力ダルシムがドンパチ。テラミスティカの面白い点に敵の勢力に隣接して建物を建てたり増築すると敵がパワーを回復できるというのがある。ドンパチやってるようで実は持ちつ持たれつなのだ。


中盤過ぎる頃になるとこの恩恵タイルも人気になる。

増築の過程などで取得できるのだがリソースの獲得や修道会レースの進捗などオイシイ効果がある
序盤やることの無かった混沌の魔術師ぴーやまがこのタイルを効率よく取れる能力に気づき追い上げはじめる。



さあクライマックス
錬金術師として「金ならある!」と孤独に一地域を拡大していく黒の勢力AZ。
緑の魔女ジーツカとヨガテレポート黄色のダルシムはお互い領土を拡大しやすい能力を活かし広範囲で陣取りバトル。
赤の混沌の魔術師ぴーやまは建物なんと3つのみwしかし伸びる勝点、「ボーナス熱いボーナス」と一人別方向へ走る


結果、


緑の勢力、魔女のジーツカが僅差で勝利!
我が黄色の勢力、行者ダルシムはやや置いていかれたがなかなかの僅差で収まった。



さて、テラミスティカと言えばリプレイ欲。
12種類の個人ボードとボードゲーマーならすぐピンとくる要素の集合、「今度はこの種族でこうやりたい!」とならないはずがない。
例に漏れず我々も次はこれでやりたいだの、5人でやったらどうなるかだのリプレイへの話は尽きない。






テラミスティカはどう考えても誰にでもオススメのボードゲームではない。
だけれどもボードゲームを好み、様々なゲームを経験しているゲーマーには逆に確実にオススメできる。




ボードゲーマーにバッチリ刺さる面白さとメカニクスが次々にやってきて、抜群のバランスで処理され収束していく感じは新鮮だけれど、どこかで感じたものでもある。



おそらくこの心地よい既視感は、テラミスティカが「ボードゲームのいいとこどりの成功例」であり、それが「焼き直し的なネガティブなものなんかではなく素晴らしいオリジナリティ」であることを物語っているんだと思う。



そんなボードゲームの欲張り貴族テラミスティカ、ぜひぜひ多くのゲーマーにプレイしてもらって多くの感想、戦略、次への作戦、色んなコメントを聞いてみたい。



箱もとても素敵でした。


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