2013年5月20日月曜日

クレイジーラボ  :プレイログ&レビュー

今年のニュルンベルクで気になっていたカードゲームが国内発売になった。
先日のテンデイズTV・SDJ/KDJ予想特番(http://www.ustream.tv/recorded/32854399)の話も兼ねて今回は三鷹へお買い物へ。


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クレイジーラボ Crazy Lab
http://mobiusoyaji.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-e949.html


アミーゴの小箱カードゲーム。
ニュルンベルクの前に発表されてから箱絵とカードイラストが奇麗で気になっていた。


いわゆるトリックテイキングゲームだ。

ところで「トリックテイキング」という言葉はどれくらいの知名度があるんだろう。今回メビウスさん訳のルールにも「トリックテイキング」いう言葉が自然と出てくる。
一応Wikipediaで恐縮だけどもご参照。
http://ja.wikipedia.org/wiki/トリックテイキングゲーム

プレーヤーはまずスコアカードを受け取る。

スコアカードはマイナスの色の面とプラスの色の面がある。
まずこれをマイナス面の5色の中から任意で1色を選び4枚のセットを受け取る。
これは緑の例。マイナス面はフラスコが爆裂している。

これは上記の「マイナス色=緑」カードの裏面。
これはプラス色の面となっている。
上記の通りマイナス面の色はプラス面には配色されない格好だ。

そしてトリックカードを10枚受け取る。
最大3色が同載されている奇麗なトリックカード。
ゲームはこの後ちょっとした準備をして始まる。

先ほど紹介したスコアカードのプラス面の4色の内から1色を選択して自分のこのゲームにおけるプラス色を決めるのだ。決めたらそのプラス色が描かれたスコアカードのマイナス面を上にして手元に置いておく、その色は最後まで秘密となるのだ。

余ったスコアカード3枚の内から2枚を選んで切り札の山を作る。
4人以下で遊ぶ時は切り札の山を10枚にするように使っていない色のスコアカードから2枚ずつを任意で選んで10枚にする。切り札はマイナス色を上にして山にしておく。

これで準備完了、先ほどの切り札色を決める山を皆に見える位置に置いて1枚めくる。
めくって現れるプラス面の色がその場での切り札になる。
左が切り札色を決める山。
めくったのが右。この場ではオレンジが切り札となる。
あとは簡単だ。

親から順にトリックカードを1枚ずつプレイしていく。
切り札色で一番大きな数字を含むカードを出した人が各人がプレイしたトリックカードをすべて貰うことになる。
誰も切り札色をプレイしなかったら任意の一番大きな色を含むカードを出した人が獲得する。数字が並んだ場合はより親に近い位置の人が勝ちだ。

1順したら切り札色の山から1枚オープンにして次の場。
切り札山10枚、手札10枚なので10回やったら終了。

ここで隠していた自分のプラス色のオープン。
獲得したトリックカードのプラス色の合計点と最初に選択したマイナス色の合計点を差し引きして得点が多い人が勝ちとなる。

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【プレイログ】
5/19 テンデイズゲームズで購入後
柏木にてプレイ








さてやってみる。

ぴーやま、AZと3人でプレイ。
インストをすると「ルールは理解したがやってみないとなんとも」という反応。
私も同感だ。

最初の2周くらいは完全に手探り。
とりあえず自分の勝ち点を取りにいく流れになるがあからさま過ぎて
「よしゲットー」「いやいやプラス点もろバレやないすか」といった感じに。

しかし3周4周と流れていくとこのゲームの真の中身が見えてくる。

そもそも自分のマイナスを取りたくないのだ。そして相手にマイナスを取らせたい。
あと自分のプラスも取りたい、ついでに相手のプラスも探りたい。

正直脳みそがもうついていかない。かなりシンプルなルールでカードをプレイしていくだけなのに脳みそが沸騰しそうになる。
瞬間瞬間での判断に脳みそが追いつかず「あれ、ぴーやまのさっきのモロバレだった色が思い出せない。。。」と数分の内に混乱状態になる。

「こ、これは確かにクレイジーだ、、、」と名言も飛び出しながらゲーム終了。

捨て身でとにかくカードを取りまくったぴーやまがかろうじて勝利した。


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★★★★★★★☆☆☆





これは脳みそがしわっしわになるゲームだ。
やる前は「なんとなく自分のプラス色がばれないように進めるカードゲーム」と思っていたがちょっとそれとは違った。

確かにそれも大事なんだそれだけでは進んでいかない。

このゲーム相手が何点勝っているかが全くわからない。まあわかるという人もいるかもだが少なくとも私はチンプンカンプンだったw

相手が勝っているかわからないとなると矛先は自分になり「バレないように勝ち点をとり、マイナスを取らないように」と自分の中での悩みが訪れるのだが、その一方で相手のマイナス色だけは公開されている。これがいやらしい。

これのせいで相手にマイナスを取らせようという新たな悩みが生まれる。
しかし相手は勝ってるかどうかわからない。

ジレンマの堂々巡りで大混乱だ。
だがこれがなんとも楽しい。

「何とも言えない悩ましさにやりごたえがあります」とかいう感じではなく、「わけわかんなくなるジレンマを楽しみましょう」が合っていると思う。
なんともクレイジーなプレイ感、私はけっこう好きだw


ちなみにテンデイズゲームズでは既に売り切れたらしい。
意外と注目されてるのかな。





2013年5月19日日曜日

スマッシュアップ  :プレイログ&レビュー


今回のGMではそこまで多くの新作は購入しなかったものの、
ぴーやまがなんとも雰囲気のイケてるゲームを
買っており楽しむことができた。

スマッシュアップである。

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スマッシュアップ SMASH UP
http://www.arclight.co.jp/ag/agbg/agbg.php?code=LG-0059






このゲーム8種族の陣営が同枚数用意されており
1種につき20枚の構成になっている。


いかにも怪しくてわたし好みのものからそこそこカッコイイものまでかなりバラエティに富んでいる。

各陣営には「戦闘員カード」「アクションカード」の2ジャンルが含まれている。
もちろんそれぞれの「戦闘員」と「アクション」は複数種類あり色んな効果があるわけだ。

この8種の陣営から2陣営を「混ぜて」自分のデッキとしてゲームが始まる。
この2陣営を混ぜるのがなかなか熱い。


ゲームの目的は場に4枚出されている「秘密基地カード」に
攻撃を加えて陥落させることで勝ち点を15点稼ぐこととなっている。


ゲームの流れは簡単。

(1)戦闘員カードをアクションカードと1枚ずつ使う
(2)カードを自分の山から2枚引く
まあ大まかにはこれだけだ。


戦闘員カードは秘密基地に対してプレイすることで攻撃を加えるイメージ。
アクションカードはカードゲームによくある特殊効果が発動する。
これは「ゾンビ」の例。
上が戦闘員で下がアクションだ。
戦闘員は左上の数値の攻撃力を備えていて
ゲームが続き、この和が秘密基地の体力に
達すると陥落となる。


戦闘員の戦闘力が秘密基地の値に達すると陥落。
左から順に貢献度によって勝ち点が入る。

ものによっては2番目に貢献したほうが
勝ち点が多い秘密基地もあったりなかなか悩ましい。

カード左上の数字が基地の体力だ。
基地が陥落したときに貢献した順、
つまりプレイした戦闘員カードの攻撃力の総和が
多いプレーヤーから順に真ん中の勝ち点が入る。
写真左下の「母艦」なら1位から4点、2点、1点と、
左上の「忍者道場」なら2点、3点、2点と変則的に加点される。




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【プレイログ】
4/28 GM後にプレイ








さてやってみる。

最初に2種類の種族を選ぶのだが
今回私が選んだのはゾンビ宇宙人だ。


ゾンビは捨て山からのカムバック系の能力に秀でている。
(ちなみにアクションカードでのプレーヤー間攻撃や
基地陥落時などに戦闘員は捨て山へ。)
宇宙人はなんかよくわからんが宇宙人だ。
誘拐とかえげつないことをする。


やってみるとすぐにこのゲームの魅力がわかる。
適当に選んだ2種族がなんとも言えないコンボを生み出すのだ。

もちろんTCGでよくある緻密に練られたコンボではない。
あくまで大味、しかしながら楽しい。
しかも特にカードをプレイする時にコストがどうとか、
同じカードを出せないなどの小難しい要素が無い。

思いのままに、軽く戦略をたててプレイしてくと
コンボが発動していく。

この「軽くてちょっとバカっぽい」流れが
なんとも言えない爽快感を生んでいる。


「はい、まずはこのゾンビがそこの基地に攻撃、特殊効果で
宇宙人ドーン、さらに宇宙人ドーン」
といった感じでコンボ感が気持ちいい。

1ゲーム終わると全員が「早く2回目やろう2回目!」と即リプレイへ。

そのまま最強の組み合わせ論などで盛り上がる。
しかしこのゲームの全体的なバカっぽい雰囲気のおかげでテラミスティカのような硬い議論にはならず、「見た目的に宇宙人がヤバい」などの話に終始した



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【レビュー】




★★★★★★☆☆☆☆






レビュー形式で取り上げるのがスマッシュアップとは思っていなかったこともありちょっと様子見の6点でw



感想としてはしっかり楽しめた。



とは言え難もある。

まずは状況把握にやや難がある。
秘密基地の下にプレイした戦闘員を並べていくのだが
これが非常に場所をとり煩雑だ。

次に基地の陥落ラインがわかりにくい。
プレイされている戦闘員の合計値を都度確認するのが
なかなか大変だ。特に特殊能力で表示以上の数字を仮想保持しているときなどは困る。

最後になかなか終わらないのだ。
貢献度によって勝ち点が変わることの悪要因として
自分が有利な時以外に陥落を遅らせるモチベーションになる。
こうなると終わりが遅くなりちょっとダれる。



このゲームにおいての難点に目をつむって楽しめる要素として、
爽快痛快なコンボ感と、
「次はどの種族を組み合わせようかな、、、」といった
リプレイ欲求の2要素があり、これで個人的にはプラマイゼロなくらいだ。

ガチなTCGを期待していたり、そういうものが好きな人には
合わないと思うが大味で尖ったイラストと特殊効果コンボが好き、楽しめる人には
大いにフィットすると思う。
たぶんキングオブトーキョーの雰囲気が好きなら問題なく楽しめるはず

まあでもここら辺の雰囲気の好き嫌いはけっこう人によってしまうところもあるだろうなあ、、


恥ずかしながら名前すら知らなかったこのゲーム。
4月中ごろに日本語版が流通していたらしくまあまあの新作なのに
完全にスルーしていたw

というのも「デッキ」「TCG風」みたいなものを悉くスルーする傾向があり、
今回も漏れなくそういった流れでスル―していたんだろう。

ここら辺の領域を攻めてくれるぴーやまが買ってくれてよかった、持つべきものは友よのう。

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