2013年1月19日土曜日

ニュルンベルク2013 注目ゲーム紹介

昨年、エッセンの注目ゲームを紹介させていただきましたが、
(http://toumeikingyo.blogspot.jp/2012/10/2012.html)
ボードゲームの新作発表といえばもう一つ大きなイベントがありましてそれが今回取り扱うニュルンベルク国際玩具見本市(シュピールヴァーレンメッセ)。

通称:ニュルンベルク2013などで話題にすることが多い、はず...!

ということでエッセンの時と同じくいくつか気になるゲームを取り上げてみます。
月末の開催までに追加で続々と情報が増えていくと思いますので後付けで気になる作品は増えそうですが取り急ぎ今日のところの注目作品です。

ソースもエッセンの時と同様にBGGやボドゲーマーの方々のブログその他諸々となっております。



Crazy Lab

AMIGOから出るトリックテイキング。
サクっと遊べそうでいい感じ。
色・数字を使ったトリックテイキングのような感じだが爆発する危ない薬を混ぜるマッドサイエンティストという設定がいい。




Ghooost! 



リチャード・ガーフィールドによるカードゲーム。
この人といえばマジックザギャザリングなんだろうが個人的にはキングオブトーキョーしかやったことがない、、
4色スートを基本としたカードデザインもコミカル&ダークでgood




星の王子さまボードゲーム
星の王子さまを題材にしたボードゲーム。デザイナーはボザとカタラのコンビで「Dr.シャーク」の組み合わせ。
既にHJから日本語版の販売が決まっており、なんとルールも公開されている。
(このリンク先の"Japanese"から確認できる。

4×4の16枚のタイルで構成する星を作ってその絵柄に応じて得点を稼ぐゲーム。
ルールを読むとわかるが低年齢からでも遊べるシンプルなルールにちょっとしたインタラクションジレンマがある。





Forbidden Desert
タイトル、ボックスデザイン、そしてコンポーネント、これらを見れば確実にピンとくるはず。マット・リーコック「禁断の島」の系譜を継ぐ新作がこちらだ。
今回の舞台は砂漠。厳しい環境で協力をしながら空飛ぶ船の完成を目指す。
以下のページから販促映像も確認可能だ。





Village Inn 
ドイツ年間エキスパート賞、個人的にも大好きな「村の人生」の拡張が発表されそうで楽しみ。Innということで「拡張:宿屋」や「拡張:村の宿」とかになるんだろうか。
拡張ではビール醸造所と宿がアクションエリアに追加される模様。醸造所でビールをもらえ、宿で要人に渡すと人カードがもらえてそれがいろんなメリットを及ぼす様子。
今回地味にうれしいのが5人対応になるようで、それにあわせて個人ボードなどのコンポーネントも入ってるみたいだ。
上の写真でわかるように旧来のメインボードに重ねて置くという拡張の仕様もナイス!




Rialto
フェルトの新作RialtoはBGGにタイトルが登録されて以降ずっと話題になっていた作品。
ベニスを舞台とした作品で上記箱絵のシャレオツさも相俟って気になっていた本作。


公開されたコンポーネント写真を見て思ったのはフェルトにしてはポップな感じだなあと。もっと重厚な感じのコンポーネントになるかな思っていたのでいい意味でこれは裏切られたかも。
カードを使って建築物を建てたりするゲームということでこれも楽しそう。
フェルトに関してはこれよりも実はaleaから出ることが決まっているBoraBoraに期待しているのだが、いつ出るかわかんないのでそっとしておいた。



きっとこの他にも様々な作品が発表されると思いますがこれらを中心に注目しながらニュルンベルクの開幕を待とうかなと思います。


最後に、
番外編・箱絵がすごく気になった作品

Asante
コスモスの2人用はターギに続いて箱絵に顔面大写し。
しかしターギの時と違ってめっちゃ笑ってる、暖色、なんだこのインパクトは...

ゲーム内容も現状よくわからないしコンポーネントも不明。
「ベガス」のドーンの作品ということで、ちゃんとゲームとしての注目も集めるとは思うけどとにかくもう箱絵が気になってしまってしかたない。














2013年1月18日金曜日

13/1/12プレイログ:キーフラワー , フレスコ , テラミスティカ

新年一発目のボードゲーム会をいつにしようかなあと考えていると、AZから電撃連絡が入る。
キーフラワーを買ったというのだ。

沸き立つメンバー。
エッセンの重鎮を迎えるべく、翌日友人の結婚式があるにもかかわらず板の会レギュラーが召集。
ついでにフレスコとテラミスティカもやる始末。
翌日忙しいくせにいつになくガッツリと重ゲーをやったのだった。



【参加】AZ,ぴーやま、イガリ、私


キーフラワー Keyflower
http://boardgamegeek.com/boardgame/122515/keyflower


エッセンでのスカウトアクション(新作の人気投票)で見事1位になったキーフラワー。
2位になったテラミスティカやツォルキンなどと併せてかなりの話題になっていた新作だ。

「Key●●●」というタイトルでR&Dからいくつかリリースされてる「Keyシリーズ」の新作としても話題になっていた。


キーフラワーは六角形のタイルを巡って進捗する。

ゲームは春夏秋冬の四季で4ラウンドに分かれており、季節が変わると場に出ているタイルがまるっと更新される。

手番で行うアクションは ”競り” か ”効果発動” となっていていずれも3色+1色(特別色)のミープル風駒(このゲームではキープルというらしい)を使って実施する。

”競り”
このゲームではラウンドごとにタイルを競り落として獲得し、自分の村を広げていく。

競りではまず3色+1色の中で任意の色のキープルを入札する。

ゲーム中はプレイヤーによって色が決まっているわけではないので六角形の一辺をプレイヤーの1人ずつに割り当ててキープルを置いていく。

この際縛りとして働くのがキープルの色のマストフォロールール。
誰かが青で入札したら以降そのタイルへの入札は青でないといけない。
トリックテイキングでよくあるルールだ。

手元にあるキープルの色・個数は基本的に隠匿情報なので駆け引きが生まれて面白い。

ちなみに入札過程で自分の入札個数が負けているときはキープルをまとめて別のタイルに入札することもできる。ここらへんのルールも流れを変える動きになっていて面白い。

全員が連続でパスをすると季節(ラウンド)が終わり、その時点で最高入札者がタイルを獲得するのだ。

この他に季節ごとの手番順と追加ミープルを決めるタイルにも入札が可能。
このタイルは原則獲得するものではないが次の季節のキープルの色・数や手番順を決める役割がある。

獲得したタイルは自分の村を構成する。
季節の終わりにタイルの配置を実施。

道や水辺など連結するように配置していき箱庭が広がっていく。
道の連結はリソースの運搬にもかかわる要素でちょっとしたパズル感がある。


”効果発動”
競りの他に行うことができるもう一つのアクションがタイルの効果の発動だ。
効果を発動するときはタイルの上にキープルを置く。
置かれたタイルはアイコンで示される効果(リソース発生、タイルの強化、村の中でのリソース運搬など)が発動する。

この際非常に面白いのが、自分の村を構成しているタイルの他に、
①競りにかけられていて誰のものか決まってないタイル
②誰かが競り落として誰かの村を構成しているタイル
にもキープルを置き、効果の恩恵を受けることができる。

①の場合は落札者が決まった際、自分が効果発動のために置いたキープルもタイルと一緒に落札者がもらっていく。キープルは限りある落札原資のためこれはこれで痛い。
②の場合も同様にその村の所有者がキープルを獲得できるなどのデメリットはある。

しかしながら人のタイルなども使えるという要素がさらに駆け引きを生み、単なる効果タイルの競り合いにならない濃密なインタラクションを形成している。

ちなみにこの効果発動もマストフォロー

同じタイルは3回まで効果発動が可能だが誰かが赤キープルで発動したら以降そのラウンドは赤での発動のみ可能になる。

このマストフォローは競りのキープル色と共有されるため、
「誰かが黄色で入札しているタイルの効果を発動するには黄色のキープルをタイルの上に置かないといけない」のである。なんとも悩ましい。


上記を軸に春夏秋冬4ラウンドでゲームは終了。
出てくるタイルは季節ごとに「リソース生産」系から「勝ち点生産」系に変わっていく。

特に最後の季節である冬のタイルは、ゲーム開始時に各プレイヤーに配られて冬まで隠し持っておく。冬の開始タイミングで選んだ冬タイルを競り場に出して冬が始まる。

冬タイルはどれも勝ち点を構成するタイルになっているので「冬に競るだろう勝ち点方式を見据えながら春夏秋をこなしていく」流れが生まれる。
ちなみに冬タイルは裏向きで出してシャッフルしてから競り場に並べるので誰がどの冬タイルを出したかはわからない仕組みになっている。これもいい感じだ。

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さてゲームスタート。

やってみるとまあまあシンプルなルールではあるものの少々インストに時間を使った。


始めてみるとマストフォローのキツさと「競りにいくか」「効果を得るか」のジレンマで非常に楽しくも悩ましい時間が続く。

特に特別色である緑キープルが熱い。緑キープルはタイル効果で得られるキープルで絶対量が少なく場合によっては緑キープル1個で1タイル競り落とせたり、タイルに置くことで後続の効果発動を縛ることができる。

強さに気づいたぴーやまが緑キープルを量産し始めると「おいおいあの緑の悪魔はどこにやってくるんだい,,,」という不穏な空気が流れる。


これは中盤の私の村。
キーフラワーはメインコンポーネントのタイルが1枚1枚しっかりした作りになっていてこれを並べていくだけでなんとなく楽しい。
グレンモアに似てる感じかなとか思っていたがグレンモアはタイルが薄い分なんとなくこっちが充足感で勝っている。タイルの厚みは重要だ。


最終季節、冬に全力入札を狙うもちょっとした入札ミスもあり勝ち点が満足に得られず。
結果誰が勝ったか忘れたが技術トークンでブーストしたイガリと緑キープルを勝ち点に変える冬タイルをうまく活用したぴーやまが同率1位だったような気がする。


村の最終形はこんな感じ。
下のほうに固めて配置した資源を生産するタイル複数枚は、後半ゲットした特定の資源を勝ち点に変えるタイルとシナジってたがその他のタイルがいまいち連動せず。

このゲーム、想像以上にマストフォローが主役だ。
やる前はタイルの選択獲得と発動に重きがあるイメージをしていたのだが始めると常にマストフォローに振り回される。

以前Twitterで「カードゲームやってる感覚がある。マストフォローのトリックテイク感からかも」というツイートがあった。

やってみてわかるが自分も共感した。カードゲームに通じるトリックテイク感を感じながらその先にグレンモア的なタイル配置が待っている感じだ。

キーフラワーはこのカードゲーム感とグレンモア系箱庭生成感がいい感じに交じり合ってる。

冬に迎える勝ち点の山を見据えてコツコツ積み上げたいもののマストフォローに振り回される。
目指す勝ち点設計がマストフォローで崩し崩される悔しくも熱いアグレッシブな流れにグっときそうならキーフラワーお勧め!


フレスコ Fresko

今回は同梱の拡張ルール3つを全部込みでやった。

前回初めてやったときはノーマルルールでやったのだがなんとなく消化不良。
今回はメビウスゲームズさんの紹介ページでも推奨されている拡張全部のせである。

結論、やはり拡張は入れたほうが良かった。
前回遊んだ際に感じた物足りなさが払拭された。

追加混合色はタイル修復の勝ち点上積みでレースが加熱するしなんといっても絵の具を混ぜるのがさらに楽しい。単純に混ぜたくなる。

その他の2要素もアクションと勝ち点をいい意味で多様化させている。

歯医者にぴーやまが行ったので今回も3人で遊んだがこの人数のバランスがいいと思う。
プレイの頭に選択する起床時間が4択なので4人でやると最後の1人は選べないのだが3人だと多少展開が変わる選択ができるケースがある。

トロワ、アサラの3人ゲー用チームにフレスコも追加しようと思った。
しかしコンポーネントが素敵だなあ。



テラミスティカ Terra Mystica
ぴーやまが歯医者から帰ってくるという連絡とともにイガリがテラミスティカを初プレイしたいと漏らす。もはや明日の結婚式<テラミスティカだ。

ぴーやまが帰ってきてLet'sテラミスティカ!

今回は
AZ:スウォームリング
ぴーやま:ダークリング
イガリ:魔女
私:エンジニア

エンジニアは
特殊能力:労働者駒2つで橋建設
砦能力:パスしたタイミングで自分の建造物をつなぐ橋1本をつなぐごとに3勝利点
となっている。

これを受けて
「よし、可能な限り最速で橋をつなぎまくったるで!
と意気込む私。

・・・

結果、最下位である、、、

ここでエンジニアについて少し考えてみた

橋 かけお さん (86)
「橋はのう、希望をつなぐ虹のようなもんじゃよ」


私はエンジニアを運用する際、「とにかく建物たてて、橋でつないで砦にしてラウンドごとに特殊能力勝ち点積んでいく」を目指してしまった

まあこれはこれでエンジニアの存在設定上やるべきことかもしれないがたぶんエンジニアで勝ちに行くにはちょっと見方を変えないとキツい。

まず、橋は「作って勝ち点!」ではなく「他の種族と違ってアクションで作れる」というのがメリットだという視点が大事なんではないか。
橋のアクションは本来パワーアクションだがエンジニアならこれを誰にも邪魔されずにできる。

橋の効果は汎用性に乏しいが船が進捗していなかったりここぞというところで実は役立つ。
(今回勝ったダークリングのぴーやまが積極的に橋を作っていたのが印象的)


※ちなみに橋に囚われた私はルールを勘違いして「自分以外の建築物とも橋で繋ぐ」行為に出てしまう。あまりにひどい勘違いだったため最初からやり直しとした。エンジニアを選んだ際にふりかかる橋の魔力はこんなにもすごかったのだ。

次に、エンジニアの建築性能の高さを武器にしていくことも大事だ。
実はエンジニアは建築にかかるリソースが他種族より少ない。
これはなかなか有利で上の橋設置と組み合わせればエリアマジョリティでけっこう勝負できるような気もする。

エンジニアはその特異な能力でスタートともにとにかく橋を架けようとしてしまうがちょっと見方を変えると面白い立ち回りができそうだ。

と、まあやるたびにこんな風な新たな発見があるのがテラミスティカ。

今回のエンジニアのように目線を変えて深堀りしたくなる種族もあれば次に新たに使ってみたい種族もある。このリプレイ性の圧倒的高さはテラミスティカ固有のものだろう。

というわけで次は絶対に、
巨人を使う。


板の会では誰も使ったことが無いくせに最弱のレッテルを貼られている巨人。
こいつのスコップで大地をぼっこぼこにしてやるぜ。


・追伸
翌日は無事みんな結婚式に出席しました。










2013年1月5日土曜日

2012年 面白かったボードゲーム


2012年はこのブログを本格稼動させ、ボードゲーム会も今まで以上に活発に実施し記録した年でした。

そんな1年間を少々まとめてみようということで自分を含め「板の会」サークルメンバーで遊んだ作品の中で面白かったもの5つを挙げようと思います。





2012 透明金魚-5選

あくまでふわっとした選考基準
⇒2012年に遊んだもので比較的新しい作品











5位
キングダムビルダー Kingdom Builder 2011年作品



ドイツ年間ゲーム大賞2012に選出された本作。
正直選出されたときは売れっ子デザイナー・ヴァッカリーノに対する反ミーハー精神などが邪魔してすぐに遊びたいとは思えなかったものの、やってみるとまあなんとも面白い。

カードを1枚引いて対応するへクスタイル土地を選んでコマを置く。
これだけの超シンプルな基本ルールに対して、
①モジュラーボードで毎回変化するメインボードと特殊タイル
②毎回変化する勝ち点取得条件

という不確定要素が遊ぶたびに新しい感覚を与えてくれる。


「シンプルで地味」という意見もあるけど個人的には基本ルールが「シンプルで地味」だからこそ①と②の要素が活きてきて濃密で楽しいのだと思う。実は所有していないのでチャンスを見て買いたい一作。

4位
蟻の国 Myrmes  2012年作品


エッセンの新作発表、そこからGMに向けての国内流通。この流れを自分で情報収集含めて初めて本格的に追いかけたのも2012年のトピックだと思う。


蟻の国は箱絵に惹かれたのを皮切りに注目してルール発表のタイミングで購入を決意した思い入れのあるタイトル。


巣穴とフィールド、2段階に分かれるゲームデザインはまさに蟻の生活を体感できる素晴らしい仕組み。内容も濃密で巣穴では緻密な蟻マネジメントを行い、いざフィールドへ。

フィールドでは相手とドンパチ陣取り合戦。

美麗なコンポーネントとやり甲斐のある内容がなんともマッチしている佳作。

3位
ウィウィルウォックユー We Will Wok You 2012年作品



今年はTwitterやゲームスペース柏木さんを通じて多くのボドゲプレイヤーの方々と交流することが実現。ウィウィルウォックユーもTwitterでシミーズさんがツイートしてたことから気になった作品だ。

とにかくこのゲームは「詰まっている」。

カードだけのコンポーネントで、そしてなんとも簡単なルールでボドゲのエッセンスが凝縮されている。相場コントロール、セットコレクション、アクション選択のジレンマ、怪しいイラスト…初心者からフリークまでガッツリ楽しめるウィウィルウォックユー、新年何を買うか迷ってるならマストバイ!

2位
ブルゴーニュ The Castles of Burgundy  2011年作品


重いゲームもまあまあ好きなのだが自分が重いゲームにあると嬉しいランダム性がある。ずばりダイスだ。
ダイスの何がいいかは正直うまく言えないのだがダイスがコロコロタワーを下るあの瞬間に侘び寂びを感じる。


またなんというかダイスというコンポーネントのデザインが好きだ。テンデイズ田中さんが「ボードなどに矢印がデザインされてると好き」と仰っていたが私は「ボードなどにダイス目がデザインされてるとグッとくる」。


ブルゴーニュは個人ボードの開拓を軸にメインボードでのアクション選択をしていく。そのアクションの方向性を握るのが2つのダイスだ。ルール、要素はやや多めで小難しいゲームになってしまいそうなところにダイスが一息入れている。私が大好きなトロワもそうだがこういうダイスの使い方は素晴らしい。リソースを使ってほんのりダイス目を弄れるのもGOOD。個人ボードも毎回変わりリプレイ性も高く長く付き合える本格派だと思う。

1位
村の人生 Village 2011年作品



映えある2012年のマイベストゲームは村の人生を選んだ。

メインボードに点在するアクションエリアを選択し、リソースを獲得しながらワーカーを最適運用する本作。
最大の特徴は時間の流れと共に生まれる世代の概念と死の要素だ。

ワーカーに1-4の背番号をつけて世代分けすることで大河ドラマよろしく一族の系譜をシステムから感じさせたと思えば、時間の流れに逆らえず死を迎えたワーカーもしっかり働いていれば村の年代記に載り勝ち点を産む。
邦題・村の人生をプレイヤーが自然と感じることができるこの作品は個人的にテーマとシステムの融合の大成功例だと思っている。

選択するアクションも中々凝っていて好きだ。世代を通じて「旅行」した場所をマークしたり、何代にも渡って覇権を争う「議会」
、長年積み重ねた自分の一族の勢力が結果を左右する「ミサ」などここでも時間の流れと世代が緻密に雰囲気抜群に入り込んでいる。

テーマか?システムか?と言った話がある。このバランスとジレンマは難しい要素ではあるものの両立できればこんなにも満足度が高まるのかと感じた。

ちなみにドイツ年間エキスパート賞の予想をしてズバリ的中したという意味でも思い入れがずば抜けているゲームだったりする。





・・・・
さてこんな感じで2012年の面白かったゲームをまとめてみた。2013年もこんなまとめが出来るくらい楽しく沢山遊べたらいいなあと思いつつニュルンベルクのラインナップに思いを馳せるのでした。





2013年1月3日木曜日

12/29 プレイログ:ストーンエイジ、K2、フラッシュポイント、他

28日仕事納めとなり年末感漂う年の瀬に「今年最後のゲーム会やろうZE」ということで集合。

以前、後輩ふっくんがボドゲ購入デビューの際メビウスさんで買ったままやっていなかったストーンエイジを中心にボドゲ納めである。


【参加】AZ、イガリ、ジーツカ、ふっくん、私


ストーンエイジ Stone Age

http://mobius-games.co.jp/HansimGluck/StoneAge.html


というわけで最初はストーンエイジから。ワーカープレイスメントの名作であるこちら。
ふっくんがメビウスゲームズさんに初めて行った際に「大箱が一個欲しいですね大箱が」とぶつぶつ言いながら買ったものだ。


ルールは非常にシンプルで、時計回りに自分のワーカーコマをメインボードのアクションエリアに設置していく。エリアは有限早い者勝ち方式なのでゲームの流れによっては激戦になるものもある。
ワーカーコマを置ききったら順にアクションを消化していく。
リソースを上手く獲得しながら勝ち点に繋がるカードやタイルを貯めていくゲームだ。

なんというか「なるほどこれはさすがだね」と皆で納得しながらゲームが進んだ。
今までやったワーカープレイスメント系のゲームの元になっているわけではないがそういう錯覚に陥るほどシンプルでまとまっていて「元祖」感がすごい。

逆にこれに味付けしたりテーマを変えたら色んなものが作れそうなそんな風合いもある。

ゲーム自体はやや長いので万人向けとは言わないものの重ゲーOKな面子なら穏やかに楽しめそうだ。

ワーカーを「小屋」で産みまくったAZさんが有効活用しぶっちぎり一位。

負けはしたけど凄く達成感と言うかやった感がある名作だなと思った。


ウィ・ウィル・ウォック・ユー! We will Wok you!
http://toumeikingyo.blogspot.jp/2012/12/1216.html


買ってからというもの活躍しまくってる冬の王者ことウィ・ウィル・ウォック・ユーを。
AZさんがストーンエイジに圧勝したがその後じゃんけんに負けてマックにハンバーガーをまとめてお使いになったので時間調整がてらプレイ。

ウィ・ウィル・ウォック・ユーは見た目おちゃらけているがルールは骨太

相場調整とセットコレクションとジレンマ、これを入り口に競りゲーやその他ミドル級のゲームに誘導できそうな気すらする。


K2
http://shop.tendays.jp/75_600.html


続いてK2。かなり久々である。

個別の山札からカードを引いて6枚の手札から3枚をプレイ。
カードは体力回復のカードか登山の歩を進める進行カードになっていて進行カードの数字分登山が可能。天候や地形によってより体力を消耗したり歩数が余計にかかったりする。

体力が消耗しきると残念脱落。2つのコマを使って登山を進め生き残ったコマの最終到達点で勝者が決まる。

今回も私はカレー戦法

カレー戦法とは2つのコマを1つだけ登山させもうひとつのコマは麓(初期位置)から動かさないというものだ。
麓のコマが「頂上を目指したバディのことをカレーを作って待っている」という妄想にちなんでつけられた名前である。

ということで勇猛果敢に頂上を目指すも体力の限界頂上で脱落。
急いでカレー君を登山に向かわせるもカレー作りでなまった体では万事休す。
初挑戦のふっくんが勝利を収めた。

ちなみに勝ちに行くために頂上目前で下山を決め込んだAZさんであったが中腹でなぜかバディがお亡くなりになり中途半端な結果に。

コツコツ安全に進めて「おいおい年末のゲーム会で勝ちだけ目指すなんてしょっぱい話あるかよー、それでも登山家かよー」と大ブーイングを受けていただけに、バディが脱落した時の「え」っという変な空気が印象的であった。



フラッシュポイント Flash Point - Fire Rescue
http://hobbyjapan.co.jp/flashpoint/

さて終盤になりフラッシュポイントを。
一言で言えばパンデミックの火災現場バージョンがこのゲーム。

各人与えられた4つのアクションポイントを使って、移動や消火、救出を行う。

パンデミックとプレイ感も含めて違うなあと個人的に感じるのは以下。

・救出の要素
上の写真「?」マークが要救助者の可能性タイルでこれをひっくり返して人や犬猫のアイコンが描いてあると救助の必要が出てくる。
これを一緒に外まで連れて行くのだがここらへんの感じはパンデミックにはない。
燃え盛る炎を避けながら1歩ずつ歩を進めていく流れはまさにレスキュー隊だ。

・ダイスによる心地よい運ゲ感
パンデミックも運ゲーの要素はあったのだが個人的にはサイコロを振って出火するフラッシュポイントのルールがテーマにあっていて好きだ。
「ぎゃあこんなところから出火しているー」という見えないアクシデントと煙に引火して連鎖炎上していく感じがウィルスの蔓延よりもなんとなくリアルと言うかイメージしやすくて好きだ。

・デザイン
非常にポップだ。これがもしリアル調だったらおそらく炎上の恐怖と救えなかった時の絶望でやってられないと思う。


ゲームは序盤、私が救おうとする日系人(勝手に設定)が次々と炎の犠牲になり絶望の中で消防士を辞職しようと悩むものの、ほかのメンバーの大活躍により猫や犬が救われてゲームクリア。
私のトラウマだけが現場に残ったのだ。




その後ゴキブリポーカーなどをやってお開き。写真撮り忘れのお邪魔物2頭脳絶好調カードなども遊べたし久々ゲーも多く満足。
2012年の締めくくりとなった。


【おまけ】

新年1発目は1/2に奥さんの弟2人と。
奥さんのお好みである冬カソンヌと皆でわいわいということでパンデミック。

冬カソンヌは上の弟が奥さんの追撃を振り切り教会を駆使して勝利。
パンデミックは途中「これは余裕」と思っていたがパンデミック特有の「異常なウィルスの追い込み」に一瞬負けそうになるもぎりぎりクリア。

なかなか楽しいボドゲ初めになった。


というわけで今年もよろしくお願いします。